ギターレッスンに陶芸教室…社員の趣味にも投資しちゃう

Tigerspike 株式会社

Tigerspike 株式会社

UIデザイナー

Tigerspike 株式会社

Tigerspike 株式会社

UIデザイナー

私が会社員として働いていた頃、仕事とプライベートのバランスにはよく悩まされました。すでにキャパオーバーだった仕事が炎上して週末会社に泊まり込んだ土曜日の夕方、妻からのビデオ通話で当時4歳だった娘から「パパが帰ってくるまで寝ない」と泣かれたときのことは今でも忘れられません。
フリーランスになってから、そんな思いを抱くことはほとんどなくなりました。例えば東京の街についてのコラム執筆を依頼され、その街の調査に家族も連れて行ってみたり、自分がライターの他にやっている音楽活動のコネクションで編集社に企画を提案して、それが仕事として実現したり、いろんな意味で、そして自分にとってはすごくいい意味で、仕事や家族やプライベートの境目がなくなり、シームレスな関係になっています。

これってフリーランスならではの特権だと思っていたけど、例えばその人の仕事ぶりだけでなく、バックグラウンドや趣味趣向など、すべてを受け入れてくれる企業があったら……。

UXデザインをコアに、モバイルアプリ開発などのデジタルソリューションを展開するTigerspike株式会社(以降 Tigerspike)。2003年にシドニーで設立され、2014年に東京オフィスが誕生しました。アップル社のモビリティパートナーとして認定されている数少ない開発事業者であり、世界でまだ数十社しかない、Google社の公認開発パートナーでもある同社。現在コアメンバーとなる営業と、UIデザイナーを募集しています。
Tigerspike日本法人で代表を務める根岸慶さんと、営業の眞下みのりさん、そして、UXデザイナーの田屋和美さんと保坂浩紀さんにお話を伺いました。

※2018年10月31日追記:営業の募集は終了となりました。

ゲスト

  • 根岸さん

    根岸慶さん

    Tigerspike 株式会社
    日本法人代表

  • 眞下さん

    眞下みのりさん

    Tigerspike 株式会社
    営業

  • 田屋さん

    田屋和美さん

    Tigerspike 株式会社
    UXデザイナー

  • 保坂さん

    保坂浩紀さん

    Tigerspike 株式会社
    UXデザイナー

理想は「社内イベントの帰り道、誰と2人きりになっても気まずくならない」そんな関係

下條信吾

下條信吾

アップルやグーグルといったパートナー企業の名前にビビりまして、めちゃくちゃ緊張しています……。思わずインタビューの2時間前に浅草橋(日本法人オフィスの最寄駅)に到着したので1階のカフェでいろいろ調べていましたが、アップルとのパートナー契約はどんな経緯でスタートしたのですか?

根岸慶

根岸慶 さん

残念ながらパートナー契約の経緯は詳しくはいえないんですが、Tigerspikeが日本に来たのも、実はアップルさんがきっかけです。アップルも大企業に対しては自ら営業をしています。その中で、ハードウェアは言わずと知れた超いいものを作ってるじゃないですか。そして、セキュリティのパートナーや通信のキャリアも揃っています。ただ、その上にのせるアプリ制作においては、2012年当時、なかなか適切なパートナーがいないという課題を抱えていたようです大手のシステム開発会社やSIerはデザイン性やユーザビリティにおいては不向きで、一方小さなクリエイティブ集団は大きなシステムと繋ぐとかそういった点は不得手な傾向にあり。どちらも帯に短し襷に長しな状況の中で、この両面を高度に実現できるのがTigerspikeとのことで、Apple Japanが米国本社から紹介されたようです。

下條信吾

下條信吾

大企業っていろいろなしがらみの中で“結託したパートナー企業”がいて、そこに依頼しなければいけない……みたいなことがあるのかなと思いますが

根岸慶

根岸慶 さん

確かに、日本における企業向けのシステム開発とかエンタープライズの世界ではそういうことってありがちだと思います。ほぼほぼいろいろなことが政治で決まっているとかね。でもそれっておかしくないですか。だってそれによっていいものが世に生まれないっていう状況がつくられてしまうわけじゃないですか。日本のこういう悪しき慣習を壊すためには、「本当に使い手のことを考え、使い手が選ぶ」という世界観をもってくる必要があり、Tigerspikeはまさにそこを期待されているんです。いわゆるITゼネコンの1割を壊せば、業界全体を揺るがすことができるんじゃないかと。



下條信吾

下條信吾

めちゃくちゃヒリヒリするお話をこんなに穏やかな口調で……。名だたる大企業から指名されるような企業でありながら、あまり企業の名前が表立って前に出ていない印象ですが、それは何か戦略とかですか?

根岸慶

根岸慶 さん

いや、単純にこれまでは何もやっていなかっただけですね。ホームページもグローバルが管理しているので、現状は積極的に日本独自の発信もできていないというのが正直なところ……。

下條信吾

下條信吾

実績としてGINZA SIXのモバイルアプリを御社が手掛けたそうですが、他にはどんな実績があるのでしょうか?

根岸慶

根岸慶 さん

あまりプロジェクトを明かせるものがないんですよね。UXデザインや設計の部分のみ依頼されて開発自体は別会社ということも結構あるので。企業名でいうと、皆さんがよく知っているような業界のトップ3あたりが顧客という感じだと思います。それでもオープンにできるのは限られちゃいますが、言えるところだと、東京海上日動、日産、JALとか

下條信吾

下條信吾

上流工程のコアな部分を任されることが得意、ということですね。企業としてはここ1~2年でコアメンバーを採用して企業を大きくスケールさせていくイメージですか?

根岸慶

根岸慶 さん

採用活動自体は2017年くらいから積極的に行なっているんですけど、ちょっと動きがなくて、それで最近採用担当を採用したところです。(笑)

下條信吾

下條信吾

動きがないというのは、応募自体がなかった?応募はあったけど、マッチする人がこなかった?

根岸慶

根岸慶 さん

両方ですね。専任がいなかったので採用活動を片手間でやっていたこともあり、応募自体少なかったし、応募してもらってもうちのハードルも高かったし。うちが何をやっている会社か説明しきれていなかったのも原因だったと思います。

下條信吾

下條信吾

確かに、応募する側の気持ちとして「取引先は大企業。採用のハードルはめちゃくちゃ高い。でも実際どんな会社かわからない」となると、正直ちょっと怖いかもしれませんね。会社の雰囲気を知りたいです。

根岸慶

根岸慶 さん

そうですね、うちの会社の雰囲気をすごく簡易に言うと「みんな仲良し」かな。(笑)

下條信吾

下條信吾

分かりやすくてすごくいいです!(笑)

根岸慶

根岸慶 さん

うちはひとつのプロジェクトを進めるとき、例えばUXデザイナーが全てのデザインを考えるのではなく、全行程で営業やデザイナー、エンジニアなどメンバー全員が関わり、お客様も巻き込んでつくりあげていきます。一方的につくって「こういうコンセプトで2案用意しました。どちらがお好みですか?」みたいな提案の仕方はしませんし、また、一人の秀でたデザイナーが主導権を握って進めるということもありません。バックグラウンドの全く違う人たちが、お互い違う視点で言いたいことを言い合いながら一つの目標を目指すためには、日頃から良い関係を築くことがとても重要になります。

下條信吾

下條信吾

なるほど。毎週金曜日の17時から全員でお酒を飲む「フライデービア」というカルチャーもあるそうですが、それもただ「ウェーイ」というノリではなく、しっかりと意味があるんですね。

根岸慶

根岸慶 さん

僕もフライデービアの雰囲気はすごく好きで、みんな楽しんでくれてるなーと思ってたんですけど、あるとき1人のスタッフから「全体で見るといい感じだけど、よく一人一人を見てください。実は全然参加できていない、“参加している風”な人もいますよ。」と言われてドキッとしました。改めて観察したら、確かにそうだったんですよね。全体が盛り上がるなか、ちょっと距離を置いてる感じの人もいたり。そこから「1分間スピーチ」という、ランダムな3人1組で決められたトピックについて1人1分づつ話すアクティビティが生まれました。しかもこれは毎日実施で、かつ強制ではないんですが、その時オフィスにいるほぼ全員が毎日参加し、しかも大概の場合、スピーチの時間が終わった後も話が続いてます(笑)僕が目指す一番理想的はカタチは、社員の中からランダムに2人ピックアップしたとき、どんな組み合わせでもコミュニケーションが成立する、言いたいことが言えるみたいな関係性ですね。

下條信吾

下條信吾

確かにありますよね。飲み会でさっきまであんなに盛り上がってたのに、帰り道で思わぬ人と2人になったら急に会話が止まるとか……。

根岸慶

根岸慶 さん

あるでしょ?(笑)どんな人と2人になってもまるで子どもの頃からの幼馴染みたいに自然と会話が生まれたら素敵だなと。この関係性がどうやったら作れるのかをずっと考えています。未だに実現できているとは思っていません。これが叶ったら、それこそが僕らが目指している理想の会社です。

下條信吾

下條信吾

そんな会社いいなあ。私が過去に働いてきた会社では、個人的に気が合って、プライベートで「バンドやってんの?今度の休み一緒にスタジオ入ろうよ!」みたいな関係が芽生えても、オフィスの中では普通に会話するのも緊張してました。あれは一体何だったんだろう。

根岸慶

根岸慶 さん

その会社、キッチンで料理作れなかったでしょ?

下條信吾

下條信吾

もちろんですよ。(笑)給湯室でお湯沸かしたりレンジでチンするくらいで、そもそもキッチンなんてありませんでした。

根岸慶

根岸慶 さん

堂々と食事をできる場所ってありましたか?

下條信吾

下條信吾

小さな会社だったので食堂はなく、デスクの上で申し訳なさそうにお弁当広げて食べてましたね。匂いが強いと他の人に悪いので、カレー弁当の日は外の公園に行く……みたいな。

根岸慶

根岸慶 さん

それは可哀想に。(笑)趣味の話をするとか、料理を作って食べるとか、本来は人間にとってすごく自然なことだし、そういうところで多様性が育まれているわけじゃないですか。職場だからといって「work」の部分……「働く」ことだけを切り取ろうとすると、多様性ってすごく削がれてしまい、そんな窮屈な環境では個人のポテンシャルを発揮できるわけがありません。うちはキッチンで料理を作ったり、人工芝で横になって打ち合わせをしたり、ヨガをやったり、ひとりひとりがありのままの自分でいられる環境を大切にしています。



それに「パーソナルデベロップメント」という制度があって、会社が社員の趣味にお金を出すんですよ。僕はギターを習っているし、営業の眞下は陶芸に通っています。会社が費用を負担すること自体が重要なのではなくて、それによって社員がお互いの趣味を知り、それぞれが趣味の世界観を会社に持ち込めるということがポイント。うちはリモートワークも推奨しているので、毎日の出社を義務付けているわけではありませんが、それでもほとんどの人がオフィスに来て働いている姿を見ると、いい職場環境が作れているのかなと内心ホッとします。